【第73回目】帰国後にキャリアチェンジをしたい、あるいは語学を使える仕事をしたい人が、 民間の就職エージェントを使う際の注意事項

こんにちは!ゆっきーです。

 

さて、今回は「帰国後にキャリアチェンジをしたい、あるいは語学を使える仕事をしたい人が、民間の就職エージェントを使う際の注意事項」です。

 

まず、前提として申し上げておきたいことは、今回の内容は、民間の就職エージェントの良し悪しを述べているのではないということです。就職エージェントの性質を理解しておくことで、エージェントに対する誤解を避けられたり、過度な期待を抱くことなく、適切なスタンスでエージェントを利用してもらいたいと思います。

 

では、準備はいいですか?

 

これまで数多くの留学生と接していて思うことは、帰国後にキャリアチェンジをしたい人や海外で磨いた語学力を生かせる仕事を希望する人が多いように思います。

 

そのような人たちが、帰国後に就活の一環として、求人の紹介を期待し、就職エージェントに登録する人も割と多くいます。
ところが、登録したまでは良かったが、その後、1社も求人を紹介してもらえなかったり、数多くの求人の紹介はあるものの、全く興味のない職種の求人ばかり紹介され、求人を確認するのもうんざりという人もいます。また人によっては、就職エージェントに訪問したら、その場で「今はあなたに紹介できる求人はありません」と言われてしまい、自信を喪失してしまった、という留学帰国者は意外に多いのです。

 

様々な職種の求人企業を登録しているはずのエージェントから、自分が希望している職種の求人を紹介してもらえなかったり、一社も紹介してもらえないとはどういうことでしょうか?

 

 

不思議ですよね?

 

 

実はここに就職エージェントのビジネスモデルが大きく関わっているのです。

 

就職エージェントは、登録している求人企業で内定者が出て、その人材が入社した段階で、その求人企業から紹介料が入り、ビジネスが成り立っています。

 

つまり、求人企業からすると、良い人材を自社で時間をかけて探すことなく、エージェントが代わりに探してくれることに対して謝礼として紹介料を支払うわけです。手間が省ける求人企業にとっても、紹介料がもらえる就職エージェントにとってもwin-win ですよね。

 

ところが、です。

 

求人企業からすると、人材が決まった際に、紹介料を支払うのですから、当然、即戦力として活躍できそうな人材を求めることになります。紹介料が掛かるのですから当たり前です。

 

それは何を意味しているかというと、即戦力=前職で同業種の経験があること を求人企業は求めることになります。従って、前職と異なる業種の人材は避けられてしまうことになります。

 

つまり、それはズバリ、キャリアチェンジしたい人には向かない、ということです。

 

なので、就職エージェントの担当カウンセラーに、キャリアチェンジをしたい旨を伝えたとしても、エージェントから紹介される求人は、前職での経験職種の求人はたくさんくるものの、自分が希望している職種の求人は一切来ないという現象が頻繁に起こることになるわけです。

 

また、語学力を生かした職種でも同じことが言えます。もしあなたが前職と同業種の求人を希望し、その上で、今度は留学経験を生かし、語学力を使える求人を探したいのであれば、エージェントからの求人紹介は大いに期待できますが、前職と異なる業種でさらに語学力を生かせる求人を探している場合には残念ながら紹介は期待できません。

 

これは就職エージェントの良し悪しではなく、エージェントのビジネスモデル上、仕方ないことなのです。

 ですから、就職エージェントの利用は、前職と同業種の求人を希望している人にお勧めします。

 

それともう一つ、加えておきたいことがあります。

 

自分で直接就活する人であれば、かりにある企業から内定をもらい、本命は別の会社だと考え、その内定を断ることはさほど問題ないのですが(もちろん、求人企業からしたら痛いですが!)、就職エージェントからの紹介企業に内定をもらった後、その内定を断る場合には、難儀かもしれません。 どことは言いませんが、エージェント紹介の企業から内定をもらい、断る旨をエージェントの担当カウンセラーに伝えたところ、オフィスに呼び出され、2、3時間くらいかなり高圧的に内定受諾を迫られたり、ほぼ毎日1時間以上も電話で説得され、うんざりしてしまったという人も割と多くいます。

 

ここだけ読むと、エージェントに対して引いてしまう人もいるかもしれませんが、エージェントからすると、内定を断られてしまうと、登録してもらった求人企業に申し訳が立たないのと、当然、収益も無くなります。場合によっては、その先、その企業との取引はなくなりますから、エージェントからすると死活問題になるわけですね。担当者が必死になって内定を出した企業に入社してもらうよう説得してしまう事情は理解できなくもありません。

 

ですから、エージェントから紹介される求人については、本当に就職したい企業であれば面接はOKですが、どんな企業かとただ様子を見たいレベル(もちろん、面接してみてその企業の素晴らしさに気付くケースもありますが)や面接の練習的な安易な考えで面接に臨むことは、あなたにとっても、エージェントにとってもあまり良いことはありません。

 

ですから、就活エージェントを利用する際には、これらの事情も踏まえて、上手に付き合っていく必要があります。就職エージェントを利用するメリットもたくさんあるわけですから(各社ホームページを参照してください)、メリット・デメリットをしっかり認識した上で上手に利用して欲しいと思います。

 

 

以上です。

 

ゆっきーでした。