【第17回】イチロー選手の言葉から学ぶ「情報収集」に関する大切な心構え

こんにちは。ゆっきーです!

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さて、話を変えましょう。
以前カウンセリング時に、話す相手によって萎縮してしまう場合、どのように対処したらいいのかと尋ねられたことがあります。

あなたならどう対処しますか?

こんな場合は、前提として認識しておくと良いことがあります。それは、相手に萎縮するとしたら、往々にして、その相手に対して自分が抱くイメージに萎縮しているということです。言葉を変えていうと、ただ自分が、相手に必要以上に力を与えてしまっているということなんですね。それにより、萎縮してしまうわけです。ですから、自分が相手に力を与えることがなければ、結局、相手がどんなにスゴイといわれる人であっても、力を持つことができません。

想像してみてください。
どんな凄い人物だとしても、家に帰れば、子供から見たら、ごく普通のお父さんであり、奥さんからしたら、普通の夫なわけです。その方の家族からしたら、外でのイメージとは全く違う!なんてことは、この世の中、よくあることですよね(笑)

つまり、その違いは、相手そのものよりも、その人を評価する自分の見方によって全く違ってくるということです。相手に力があるのではありません。自分が相手に力を与えているだけです。これに気づくだけでも、大分、応対が違ってきますよ。

特にこれは、ビジネスでの交渉の際、特に新人さんは知っておくと良いでしょう。相手が社長さんであろうが、会長さんであろうが、20も30も年が離れていても、全く動じることはなくなります。だって相手に力を与えなければいいだけの話ですから。効果は実証済みですよ!

必要以上に、相手に力を与えることはない。

 

さぁ今回は、日本人メジャーリーガーのイチロー選手の言葉から学ぶ「情報収集」に関する大切な心構えについてお話したいと思います。

以前、インターネットでイチロー選手のこんなコメントが紹介されていました。
「投手が前で打っているのを見たくないんですけどね。目に入れることがすごくイヤ。一塁側にベンチがあるときは見ないと仕方がない。練習にも入ってくるしね。ヘタなものは見たくない」と。

その当時、イチロー選手のいたシアトルマリナーズマリナーズの試合は、アメリカン・リーグに属するため、普通は投手が打席に入るとはありません。ところが、交流戦中のため、もう一方のリーグであるナショナル・リーグのチームと対戦するにあたり、相手のホームゲームの場合には、ナ・リーグのルールに従わなければならず、投手も打席に入るわけです。前述のコメントは、それについてのイチロー選手のコメントです。

このイチロー選手のコメントは何を意味しているのでしょうか?

私はこれを読んだとき、情報収集に対するとても大事な姿勢がとてもよく表現されていると思いました。

普段、イチロー選手は、自分のバットスイングの理想のイメージを、頭のなかで事細かに描いているそうですが、打撃が専門でない投手のバットスイングを安易に見てしまうと、それが残像として脳裏に残ってしまい、自分の本来のスイングまでもが、崩れてしまうというのです。

つまり、このコメントから分ることは、イチロー選手は、普段から、自分の中に取り入れる『情報』を、意識的に“選択”していることに他なりません。自分にとってプラスに働くかどうかを見極め、それをコントロールしているわけです。

日頃、私達は、口に入れる食べ物であれば、身体に良いか悪いかを考えて、それを取り入れるべきかを選択していると思います。最近、健康食品に人気が高いのはその一つの表れといえるでしょう。

しかし、『情報』に関してはどうでしょうか?普段、目に入ったり、耳にしたりするあらゆる『情報』を、来るがまま、あるいは、好奇心のまま取り入れていることはないでしょうか。これは、食べ物の例でいうと、身体に害があるかどうかも考えずに、ただ何でも口に入れてしまうのと同じような行為です。

『情報』は、食べ物のように、身体に直接的に悪い影響を与えるものではないので、わざわざ取捨選択をすることはあまりないかもしれません。むしろ、『情報』は多ければ多いほど良いとばかり、やたらとたくさん得ようとする人もいるでしょう。しかし、そこには“落とし穴”が潜んでいます。実は、『情報』は、食べ物のように、身体に直接、悪い影響を与えることはありませんが、私達の“脳”には、少なからず影響を与えているという事実に対して、自覚を持っている人は少ないでしょう。

要するに、普段、何気に触れているどんな些細な『情報』であっても、私達の脳は確実に影響されているのですね。見たり触れたりする『情報』のすべてに対して同じことが言えるのです。ですから、私達は普段から、もっと意識的に『情報』を選んで取り込む必要があるわけです。脳に影響があるということは、当然、私達の行動にも影響が生じてしまう、ということなのです。

それをイチロー選手は、体験的に認識しているのだと思います。つまり、他人の悪いバットスイング(悪い情報)を見てしまうと、脳にそれが影響されてしまい、自分自身のバットスイングまで崩れてしまう(行動に影響してしまう)、ことを良く知っているのです。日頃から、目に入れる『情報』までも徹底して意識を向けているあたりが、イチロー選手の“超”一流たる所以なのでしょう。

何もこれはイチロー選手に限ったことではありません。普段の私達の生活でも同様なのです。これからは、『情報』は、できるだけ意識的に選択して取り入れる心構えを持ちましょう!留学情報も一緒です。私のもとに相談にくる人の中には、留学情報をたくさん集め過ぎて、かえって迷いが生じてしまい、頭の中が混乱し、何も行動を起こせなくなってしまった人も決して少なくはありません。ただ単に多くの『情報』を得れば良いというものではありません。
「情報は“量”より“質”だ」ということを、改めて強調しておきたいと思います。

では、次回は、「留学で、語学の上達を加速させる秘訣」について述べたいと思います!

お楽しみに!またお会いしましょう!

参考文献:「海外で英語をモノにする人、できない人」 本橋幸夫著(マイナビ) kindle版より