【第15回】ホームステイ先の人種について

こんにちは!ゆっきーです。

前回は、ホームステイに関して、留学生が抱きやすい誤解ということで、ホームステイ先の家族構成について述べました。実は、もうひとつ大事な話があるんです。それは、ステイ先の人種についてです。

結論から言いますと、多くの国では“人種の坩堝(るつぼ)”ですから、さまざま肌の色の人達がホスト先になります。

ところが、一般的にホームステイ先をイメージしてもらうと、多くの人は大概、白人家庭を想像するものです。私がアメリカ留学時にお世話になったホスト先は、南米のボリビア出身の方でした。当然、彼らは白人家庭ではなく、母国語もスペイン語です。もちろん、私に話しかけるときには英語、一方、家族同士で話すときは、英語とスペイン語でした。

その当時、日本にいる私の友人にその話をしたら、「それでは英語の勉強にならないのではないか?」と心配してくれたのですが、全くそんなことはありません。彼らは流暢に英語を話せるからです。また、私のホスト先は、自分達が外国人の立場としてアメリカに入国したこともあり、むしろ留学生の気持ちをよく理解してくれたのです。ですから、私にとっては、たいへん居心地の良いホスト先であったわけです。

ここで何を言いたいかというと、海外の多くの国では、“人種の坩堝”であるため、もともとさまざまな国籍の人達が集まって成り立っている国が多いということです。従って、当然、ホスト先も一般家庭なのですから、アフリカ系、南米系、インド系、中国系、あるいは日系など、さまざまなホスト先があるのです。そのような状況下、留学生の中には、稀にホスト先が白人家庭でないということを理由に、ホスト先を変えようとする人達もいます。しかし、それは要注意です。

立場を変えて考えてみましょう。
もし、私たちが留学生の受け入れ先となった場合を、想像してみてください。受け入れるはずだった留学生に、私たちが白人家庭でないことを理由に、ホスト先を替えると言われてしまったらどのように感じるでしょうか?

いかにその発想自体が“偏見”であり、私たちに対して失礼なことであり、バカバカしく感じるでしょう。しかしながら、実際に、これと同じようなことを要望している留学生が実際いるのです。一旦、海外へ出れば、本人が気づいているかどうかは一切関係なく、このことは一種の“差別”になります。外国で肌の色のことで何かを拒絶するということは何を意味するのかを知っておかねばなりません。海外へ出たら、“日本人だから知らなかった”ということで済まされるものではありません。留学での舞台は日本国内ではなく、外国だからです。今一度、外国で生活するということはどういうことか、をはっきり認識する必要があるでしょう。

私たち日本人は、東アジア人ですね。日本にいると、日頃それをあまり意識することはありません。しかし海外へ一歩出ると、それがよく分りますし、強く意識するようになるものです。留学当初は、自分が外国人だという感覚に、妙に違和感を感じる人もいるでしょう(笑)。外国で生活をする以上、その国のルール、考え方、習慣に自分から合わせていかねばなりません。留学前に、ある程度その国の事情を勉強して入国することは、留学生としての最低限のマナーです。留学する国の歴史、文化、習慣等は必ず事前に書籍や雑誌、その他の媒体などで調べておきましょう。

いずれにしましても、留学生をお世話するホスト先は、いろんな人種の人達がいるということを、ぜひ、再認識しておいてくださいね。それ自体が、良いファミリーだとか、悪いファミリーだとかは一切関係がないということを最後に付け加えておきたいと思います。今回は以上です。次回は、『国によって習慣は異なる』ということについて述べたいと思います、それでは次回、お会いしましょう!

ゆっきーでした